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2007年8月 4日 (土)

Q&A

Q&A 出版社/著者からの内容紹介
これからあなたに幾つかの質問をします。
ここで話したことが外に出ることはありません――。

2002年2月11日(祝)午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず――。次々に招喚される大量の被害者、目撃者。しかし食い違う証言。店内のビデオに写っていたものは? 
立ちこめた謎の臭いは? ぬいぐるみを引きながら歩いてた少女の姿は? はたして、これは事件なのか、それとも単なる事故か? 謎が謎を呼ぶ恩田陸ワールドの真骨頂!

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表紙が怖い!本気で表紙が怖い!!
↑の表紙じゃわかりませんが、僕が読んだ版はこっちなんですよ。

51qk540623l__aa240__4 ←これケッソクヒデキ氏(http://www.kessoku.net/index.html)のイラストなんですが、内容が内容だけに夜中に読んでると開いたページの右手の…表紙が内側に織り込まれてる部分あるじゃないですか、そこにも表紙から続いてイラストが載ってるんですがその部分の人の顔がじーっとこっちを見ていて恐怖!!
真ん中ぐらいまでは我慢して読んでたんだけど、あまりに気持ちが悪くなってきてそこから手持ちの紙でブックカバー作って覆ってから読みました。

内容は恩田さんの比較的新しい話だけあって、登場人物の息子二人がテニプリの影響を受けてテニス部に入ってたりします。(恩田さん若いなーと思った)
あとQ&A形式なのは全体の半分ぐらいで後半はもう普通に会話です。
会話形式の話は井上夢人氏の「もつれっぱなし」以降久しぶりでしたが、恩田さんだとちょっとスピリチュアル寄りの書き方をするので読んでいて怖い部分が沢山ありました。幽霊の怖さよりも人の怖さ。事件の怖さ。事実のえげつなさ。光の帝国にもそういう描写がありましたが、恩田さんは残酷な話を誇張せずにわかりやすく残酷に書くのが上手いと思います。
これも芝居にしたら面白いだろうなー。キャスト二人しかいらないし。

あ、因みに結局事件の原因は判明していません。
事件の真実を知る話じゃなくて、それに巻き込まれた人々や自分から巻き込まれに行った人々の反応を楽しむ小説です。

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アクアポリスQ

アクアポリスQ 出版社 / 著者からの内容紹介
水没都市Q市の沖合いに浮かぶ人工島「アクアポリス」。この水上都市が建造された背後には、国家規模の陰謀を封じる仕掛けが隠されていた。Q市壊滅のため、伝説の牛鬼を召還しようとする政府の要人たち。その計画を阻止するべく、現われた女設計士「J」、自分の故郷を守ろうと立ち上がる少年「タイチ」。異能の鬼才・津原泰水が近未来を舞台にはじめて挑む本格ビルドゥングスロマン。

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敵の形状や話の持っていき方がエヴァちっく。
ただエヴァで言うところのシンジ役の主人公タイチがめったやたらにポジティブシンキングで非常に好感が持てました。
これぐらい主役が前に進むパワーのある子なら、暗くて人の死に合いの多い話でも続きを読む元気がわくんだけどな。
あと津原さんらしく字面にゆとりがなくて説明の極端に少ない描写です。
それでも読む人を惹き付けるんだからこれはもう天性だ。
専門用語(アクアポリス用語)が多くて慣れるまではちょっと読み辛さも…。

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黙の部屋

黙の部屋 内容(「BOOK」データベースより)
執念の画歴調査、緊迫のオークション、戦慄の作品展…一枚の絵に取り憑かれた雑誌編集者がさまよう美術界の闇、サスペンス、炸裂する折原マジック。

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珍しいダブルトリックでした。
後半になればなるほど相当注意深く読んでないと置いていかれる独走っぷり。でも置いてかれた人から見ると後半相当ダレてきます。
主人公の持っている情報量と読み手の情報量が違いすぎて主人公の謎解きのゆるやかさにイライラすることも暫し。
最初の謎である目白勇次については明確な記載の無いまま終了…。オイ!!
石田黙という実在する画家の存在をとても高く評価し、そこに感銘を受けた著者が書いた熱意は伝わりますが、逆に言うと熱意以外は伝わりませんでした。

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2007年8月 1日 (水)

鳩笛草

鳩笛草―燔祭・朽ちてゆくまで
内容(「BOOK」データベースより)
他人の心を読むことのできる女性刑事・本田貴子は、その能力ゆえにさまざまな試練に直面し、刑事としての自分の資質を疑ってゆく…。(「鳩笛草」)高校生の妹を殺害された兄に代わって報復の協力を申し出た青木淳子。彼女は、人や物を念じただけで発火させてしまう能力を持っていた…!(「燔祭」)超能力を持つ3人の女性をめぐる3つの物語。

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クロスファイアの登場人物が出てくるクロスファイア以前の話や、それに准ずる超能力を持った女性達の短編集です。
相変わらず私事全開で書きますが、最初クロスファイアを貸してくれたのが昔居た職場の係長だったんですよ。その係長が「いやー…本当はこれの前の話があってね、そっちから読んでもらいたいんだよ!それを読んだ後にクロスファイアを読んだら本当に泣けるから。でも僕この間その前の本を売っちゃったんだよねぇ。ごめんね、いやー惜しい!」としきりに言うのでどんな内容なんだろうと思いつつも僕はクロスファイアから読んだんですが、それでも充分泣けました。
その後なんだかんだとこの本と縁が無くて、ここ最近ようやく宮部みゆき氏の現代小説(文庫版)をコンプする最後の作品として読むことになりました。
クロスファイアの記憶もいい加減ちょっと薄れてきている頃だったんで、係長に申し訳ないなぁと思いながらも(笑)。
読んでみると確かにこれを先に読んでクロスファイアに行ったら背景がものすごく見えてさぞかし泣きに拍車がかかったろうにと思いました。
この話がマイノリティに対するメタファーかどうかは受け取り側の感覚でしょうが、超能力がある以外は努めて超現実的な描写が余計にストーリーにリアリティを生むんでしょうね。

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