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2008年4月21日 (月)

紀元前1万年

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まだ人間も野獣も自然のままに暮らし、マンモスも生息していた、紀元前一万年。人類が創造力と信じる力を手にし、人間としての道を歩み始めたこの時代に、なおもサーベルタイガーや有史以前の野獣たちと戦い、旅を続けるひとりの若者(スティーブン・ストレイト)がいた。彼の旅の目的は、失われた文明を見つけ、愛する女性(カミーラ・ベル)を悪の帝王から奪還することだった――。壮大な自然風景をバックに、巧みなCG技術で復元させたマンモスやピラミッドなどが目を見張るアドベンチャー大作。

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ストーリーが死ぬほどお約束的でかなりビックリしました…。
以下完璧なネタバレしますが、

恋人を奪われた男が恋人を取り戻しに行き、その過程で他の大勢の人も助けます。
恋人は危うく死にかけますが、神の力によって生き返りめでたしめでたし。

この話をもんのすごいCGと財力でうっちゃってます。
それだけのテクノロジーがあればまぁなんとかなるものですね。
あとあれだけ脇を黒で固めてるくせに、あくまでも主役民族が白なのも気になりました。
でもワーナーなんだよな、確か。
そう思うと道理でストーリーは殺し合い中心なのに血も暴力描写も少なすぎると。・・・納得です。

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東亰異聞

東亰異聞

内容(「BOOK」データベースより)
帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。人を突き落とし全身火だるまで姿を消す火炎魔人。夜道で辻斬りの所業をはたらく闇御前。さらには人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈する街・東亰。新聞記者の平河は、その奇怪な事件を追ううちに、鷹司公爵家のお家騒動に行き当たる…。人の心に巣くう闇を妖しく濃密に描いて、官能美漂わせる伝奇ミステリ。

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昔、梶原にき氏の漫画で読んだ時にはなんだか不合理で納得できないだけの内容に思えてあまり好きになれなかったんですが、小野不由美の文章で読むと狐につままれたまま知らず知らずのうちに納得させられるような…、尖る気で目を見張っていた角を丸ごと包まれてしまったような不思議な所に落ち着きました。
漫画読んだ時は、人間の起こすトリックと物の怪の類が同居したら話に収拾つかなくなるだけじゃないかと思っていた事も、活字で読むとどうにも上手い所に落とされた感触です。
僕が小野不由美が好きだからというのも勿論あると思いますが、ミステリと奇怪が同居する世界が苦手な方にも是非とも読んで貰いたい。
決して本格派ではないけども、本格派にはない哀愁と目には見えない怖さがある一冊です。

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2008年4月14日 (月)

クワイエットルームにようこそ

クワイエットルームにようこそ (文春文庫 ま 17-3) 【内容情報】(「BOOK」データベースより)

恋人との大喧嘩の果て、薬の過剰摂取で精神病院の閉鎖病棟に担ぎ込まれた明日香。そこで拒食・過食・虚言・自傷など、事情を抱えた患者やナースと出会う。普通と特別、正常と異常…境界線をさ迷う明日香がたどり着いた場所はどこか?悲しくて笑うしかない、絶望から再生への14日間を描いた、第134回芥川賞候補作。


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社会の底にだいぶ近く、本当であれば重苦しいであろう話をかなりライトにサッパリと書いております。
めちゃくちゃ読みやすくて、ノリとテンポの良さでぐいぐいと進めていく力強さがこういう話を途中で挫折せずに読むパワーになります。
映画は見たい見たいと思う間に終わって結局未見だったんですが、小説がこれだけテンポいいんだからさぞかし映像に向いているんじゃないでしょうか。DVD出たら見てみたい一品です。
実は僕は松尾スズキ氏の書く物を読むのは初めてだったんですが、どこから植えつけられた知識か、松尾さんの作品はおっそろしく暗くてドロドロしていて哲学的だと聞いていたのでちょっと身構えていた部分もあったのですが、この本に関して言えば、その対極にあるような本でした。書き方も内容も、登場人物の喋り方もコミカルで作品自体のテーマは重いのに重いものを読む上での面倒くささを全く感じさせません。
冗談にならない事を冗談っぽく言える人は凄い。

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