奥田英朗

2007年12月29日 (土)

イン・ザ・プール/空中ブランコ

イン・ザ・プール (文春文庫) 内容(「BOOK」データベースより)
「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。

空中ブランコ 内容(「BOOK」データベースより)
人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば…。ここはどこ?なんでこうなるの?怪作『イン・ザ・プール』から二年。トンデモ精神科医・伊良部が再び暴れ出す。

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試写会でサウスバウンドを見せてもらったのを切っ掛けに、奥田氏の作品に興味を持ったので、ブックオフで探したら揃って置いてあって即購入。
あとで調べたら続編がもう一作出てたんですね。とりあえずお試しとして2作でいいやと読んでみたので、今回は異例ですが2作品一緒に感想書きます。

伊良部の性格と行動に慣れるまで二冊目のまんなかまでかかりました。
何度も嫌な目に合う患者がそれでも訪れるのは愚かだし、いくら何でもお約束にしては強引だと思っていたけど、もうそういう一連の流れだと、オートマチックだと考えたらすんなり読めるようになりました。時間かかったけど…
そこからはようやく面白く読めました(笑)
帯や書評を見たら「癒される」とか「爆笑できる」とかのうたい文句で宣伝されていましたが、癒しや爆笑に関しては僕は恩恵に与れなかった…かな。
僕が個人的に、ここまでは色々な都合でこういう流れなの。決まりなの。自動的にこうなるの。ただし、ここからは各自自由。好きなように動いていいし好きな風に受け取ってもらって全然構わないよ。的な途中放置のような泳がされ方を好まないからだと思います。
自由にさせてくれるなら最初から自由希望だし、決まりごとがあるなら多少強引でも最後まで決まりとして読者を引っ張ってってよ。と。
この話自体がこういうスタイルだからあんまり合わなかったのかなー…
また機会があったら映画も見たことだし、サウスバウンドの方を読んでみたいと思います。

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2007年10月25日 (木)

サウスバウンド

Eiga20071005_01_2  製作国:日本/製作:角川映画
原作:奥田英朗(角川書店刊)

豊川悦司/天海祐希/北川景子/田辺修斗/松本梨菜

監督・脚本: 森田芳光
撮影: 沖村志宏
監督補: 杉山泰一

父は元過激派だ。
税金なら納めん!学校へなんか行かなくていい!!
沖縄を舞台に型破りな父親と少年の交流を描いた豪快エンターテインメント。


全力疾走しているんだけど、“何か変”な親父、上原一郎。
いつも親父の行動が恥ずかしくてしょうがない洋子、二郎、桃子。
そして一見フツウの母さんだと思っていたさくらまでもが…!?

「税金など払わん、学校へなんか無理に行かなくていい。文句があるなら国民辞めちゃおー」
子供の迷惑顧みず、ハチャメチャでブッとんだ大人が目前の“悪”に向かって突進する。すべてを捨てて突然沖縄へ移住し組織を相手に大立ち回り。子供から見たらとんでもなく過激な親父。ところが決して嘘はつかず、表面的な正義は振りかざさず、ある夢に向かって突き進む…そんな親父に、子供たちは、
「ボクたちの親父って、すげぇ!」と親を見直してゆく。
父親のちょっと時代ずれした孤高の戦士的雰囲気のおかしさ。母の変貌…。
「サウスバウンド」はとにかく破天荒な面白家族を子供の目線で描いたニュー・ファミリームービー!


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原作の方が映画に比べてきっと相当面白いんだろうな…という予感は伝わる映画でした。
これは未読なんですが、先に入手して読んでから行けば良かった!イン・ザ・プール買ってる場合じゃなかった。
豊川氏や天海女史の演技もさることながら主役の子供たちの演技が凄く良いです。

この映画のジャンルは“社会派コメディ”になるのかな。
元過激派の父親の言動は確かにかなり過激な物が含まれています。
税金を納めるよう催促に来る役人に対しての態度、高額な修学旅行費に対する疑問、開発業者への態度。学生運動のなごりか、プロレタリア、ブルジョワ、搾取、などという言葉がポンポン出てきました。
どちらかというとその子供達世代の自分としてはいちいち言葉の意味を思い出して脳内で変換しながら見るのが楽しくもあり難しくもあり…。
配役としては、アナーキストのお父さんが主役と聞いていたので、最初団塊の世代の親父像を想像していたら豊川氏だったので年代も年齢も合わずちょっと拍子抜けしました。この辺の設定は原作と同じなんでしょうか?

余談ですが、エンディングが中島美嘉の『永遠の詩』だったのですが、その主題歌と映画の雰囲気が、水と油程に合っていなかった…。

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